猫と少年

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少年は猫を拾って育てていた。ランドセルが猫の家だ。動物が嫌いの母親に見つからないように、大事に大事に育てた。   たまに母親にみつかることもあった、そんなときはランドセルをしょって近くの公園に逃げた。公園で一緒に寝たこともあった。 しかし、その次の日はやはり風邪を引いた。   少年はずっと猫と一緒にいた。晴れの日も曇りの日も雨の日も。ずっと。ずっと。   少年の中では猫も家族だった。かけがえのない。何事にも変えることの出来ない家族になっていた。
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