寝袋の中で

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寝袋の中で

猫と過ごした日々を重ねてもう半年になる。あたりはもう冬になろうとしていた。   雪もちらついて来た。気温も下がって来た。外にずっと要るにはつらすぎる。   少年はそれでも毎日毎日、猫の様子を見に行った。暖かくなるように自分の毛布を小さく切って持って行ったりもした。   しかし、いくらなんでもそれだけでは北海道の冬を越すのは厳しすぎた。どんどん猫が衰弱していくのが解った。   少年の心に不安がつのる。これからどうすればいいのか必死に考えた。しかしいい案はでて来なかった。   そして……。本格的な冬を迎えた。
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