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そんな人……きっと私にはいない。
初恋はとっくの昔に、いつの間にか見てるだけで終わってた---。
だって……恋をするにもお金が必要だって分かったから……。
デートにも行けないし、オシャレだってできない。
こんな私と、付き合ってくれる人なんて、きっとどこを探しても見つからない----。
「あのさ……私、毎日バイトなんだけど。由香里、ついてくるの?」
「え?じゃあ今日も??うーん。ついて行きたいのはやまやまなんだけど……今日は部活だった。」
「うん。記録会近いもんね。頑張ってね!!」
「ありがとっ。涼夏も時間あったら見に来てよ。っていうか、なくても見にくること!バイト頑張れっっ!」
由香里はパンっと、まるで気合いを入れてくれてるように私の肩を叩いて笑顔を見せた。
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