男心

8/8
3167人が本棚に入れています
本棚に追加
/466ページ
「兄貴っ!ゲームしよ!」 と涼太の小学生の弟、斗真(トウマ)が現れた。 緊迫した空気が一気に変わる。 「お前、開ける時はノックしろっていつも言ってんだろ?」 立ち上がり、斗真のおでこにデコピンを食らわす涼太。 「いってー!ごめんなさい〰」 謝る斗真の頭を掴んで私の方へ差し出す。 おでこに立派な指跡をつけて、私の前に来た斗真に 「ゲームする?」 と聞くと斗真は涙目でウンウンと頷く。 よしよし。 「お前、負けたって泣いたら止めるからな」 そう言ってゲームを始める涼太はいつもの涼太だった。
/466ページ

最初のコメントを投稿しよう!