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ふと、綾さんに視線を戻すと、「ね?」といった表情でシャンパンを口にした。
「大学デビューっていうのともちょっと違う感じやったけど、なんか急にはじけてね。今ではどこに行っても人気者よ。あんなにカッコ良くなるんやったら、あの眼鏡の“博士”と仲良くしとくんやったー…っていう女の子も多いわぁ。」
「あ、博士、確かにそう呼ばれてた。」
「思い出してきた? ねぇ? 全然違うでしょ~。」
うーん。
唸りながら頷く私、思わず神妙な面もちで彼を見てしまう。
「でも、綾さんはどうして中辻君に私のお迎え頼んだの? そんなに親しくなかったでしょう?」
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