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エヘンどうだ!言ってやったぞ!
…って威張っている場合じゃないんだけど…
相手の男は私の長台詞を聞き唖然としていたが、数秒たって驚愕の目を私に向ける
間違えに気が付いたのだろう
…良かった…
ホッと胸をなでおろす
しかし、私の予想に反し男は私に近づいてくる
ちょっと…!今の説明聞いたでしょう!?
なんで近づいてくるの!?
逃げようとしたところで、男の大きな手が私の右手首を捉える
「……っ!離して…!」
抗議の声を上げるが、男が私を自分のに引き寄せ、顎を手首を掴んでいない方の手で乱暴に持ち上げ顔の近くまで引っ張った
男がその冷たい目で私の顔を…恐らく瞳をじっと見る
そして男は――――笑ったのだ、ニヤッと
口元は笑っているのに目が笑っていなくて…
とても冷めた笑みだった
その刺すような笑いに、思わず背筋をゾクッとさせる
「…来い」
男が私を引っ張り無理矢理歩かせる
その時、突然いつもの発作が波のように押し寄せてきた
嘘…こんな時に…!
・・・駄目…!今は駄目!今は…!
「…っはぁ…はぁ…」
必死に呼吸を整え発作を押さえ込む
ゆっくり深呼吸する
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