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私は野原を当てもなく歩いていた
もし、これが本当に現実なら元の場所に帰らなければならない
それにはまず、現在地の確認が必要な訳で…
先ずはそれを誰かに聞こうと、人を探す為に己の針を動かし行動を開始したのだ
・・・なんで私がこんな目に・・・
自分の非運さに軽く絶望しため息を着くと、制服のポケットから携帯を取り出し時間を確認した
デジタルな文字で12:36と標識されている
・・・実は、歩き始める前に足元に携帯を落ちているのを偶然見つけ回収した
先ほどの歌の事もあり正直薄気味悪かったが、誰かと連絡が取れるかもしれないと考え拾っておいたのだ
…仮にも自分の物だし、ね
・・・それにしても・・・
私は一旦歩みを止めると、辺りをもう一度見渡した
…何処までも草原ばかりが続いており、一向に人の姿も建物も姿を表さない
…日本にこんな所あったかな…?
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