ある日

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夏、今年一番暑い日になった今日… 俺は…いい加減疲れていた…空調のない工場で…機械のように単純な作業をして…帰りはいつも夜の10時… 時々思うよ、これは政府が考え出した新手の催眠術だ!ってね。 ははは… 頭おかしいよなぁ…はぁ <萩原 ユウスケ(22)> ・彼女無し ・工場勤務 ・安月給 ・無趣味 ・無気力 将来の夢は普通に結婚して普通に子供出来て普通に幸せになる、と…まぁこんな感じのゆるい人間なわけだ 今日もやっとゆっくりできる、ぷはぁ~風呂上がりの酒は美味い!…これだけが今の幸せかな、安月給でアパートを借り…車を中古で買い…残りは幸せ貯金、……彼女いないけどな(ははは、備えあればうれいなしだ! ふぅ~明日も仕事…明後日も仕事…いやだね~週明けは、月曜日かぁ~今日は面白い番組ないかな~ あれ…新聞まだ出してないや。ポストか ガサガサ、ん?… 手紙かぁ、俺に手紙出すやつなんていたか?ははは …ん?…5?…? 差出人は……不明… まだ何かある…CDか? ふ~ん…ほぅほぅ…なるほどな…よくわからない、まぁとにかく 面白い番組ないかなぁ~ おっ!この芸人は要チェックだ!あのネタまたやらないかな~ ポチッ 始まってる!しかもあのネタだし!ラッキー! ははははっ その日送られて来た手紙とCDは何も考えずテレビの上に放置された。 意味が分からないモノに対して深く考える程、彼には気力も体力も無かったからだろう… しばしの睡眠を満喫する彼の元に、また彼宛に手紙とCDが届く…闇夜に響く足音と共に… コツコツコツ… ガタッ… コツコツコツ…
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