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その儀式とは、世界に生きる人々が意識せずとも出してしまう怒り、憎しみ、悲しみ、欲望等の‘負の感情’から創り出される世界の‘汚れ’を浄化するための儀式。その名を‘浄化の儀’と言い、各大陸に存在する聖獣達を呼び寄せて行われている。
なのでこの中央大陸は四聖獣の集う‘聖地’として人々に広く認識されており、近付く者もほとんど居なかった。
しかし、大陸の聖獣達は自分達では大陸を離れる事が出来なかった。
そこで人々は、聖獣達が大陸から一時的に離れられるように彼らが仮に宿るための刀を聖獣達の羽や鱗や毛を混ぜて鍛えたのだった。
更に先人達はこの刀を使って聖獣達を集める役目をその聖獣に使えていた人々‘宗家’の次期頭主に任せることを提案した。
宗家の人々はそれを受け入れ、それに従って各大陸の宗家が交代してその役目を務めることになった。
また、浄化の儀が行われる時期が近付いて、中央大陸で保管されているその刀を宗家に届ける役回りを鳳凰が受け入れた。
こうして世界を浄化するための仕組みは完成した。
そしてまた、世界は浄化の年を迎えた。
今年も鳳凰は各大陸の聖獣を呼び寄せる役目を任せるために聖獣に支える宗家へ、今期の始まりの大陸向けてその虹色の翼を広げて飛び立った。
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