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張りつめた空間。
それは少しでも動こうものなら、その者の意識をも喰いつくしてしまうかも知れないと思わせるようなそんな空間。
そんな空間の中で今、二人の少年が互いに竹刀を構えて微動だにせず向き合っていた。
だが、その静寂も片方の少年がふっと体勢を揺らがせると共に一気に打ち砕かれた。
「うおおおぉぉぉぉぉぉぉ!!!」
その少年は空気をも揺らぐような雄叫びを上げると共に未だに竹刀を構えたままの少年に向かって、常人では考えられないような跳躍力で飛び上がり、上段に構えた竹刀を彼に振り下ろした!
「……ふっ!!」
だが少年は慌てずにその太刀筋を見極めると右足を引いて踏ん張ると竹刀を図上に地面と水平に構えた。
ビシイッ!!!
その瞬間竹刀と竹刀がぶつかり合って甲高い音を響かせたが、受け身の少年は顔色一つ変えずにその重たすぎるはずの一撃を受け止めた。
「はあっ!!」
パァンッ!!
そしてそのまま受け止めた状態の竹刀を打ち上げて相手の竹刀を弾き飛ばした!
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