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「好き。」
精一杯の私の2度めの告白も、結局は無意味なものとなって砕けた。
「ごめん。」
たった三言の言葉の壁に、私の「好き。」は、彼の心の隙間にさえも入り込めなかったのだ。
どうして?
そんな事聞くつもりなかったのに、心で呟いた言葉がつい口をついて出てしまった。
"一年…"
彼は少し間を開けて言った。
あと一年早く逢ってたら気持ちに応えてた―。
そんな風に言われて、それ以上返す言葉もなくて、ただ黙ったまま彼の困った横顔を眺めてた。
出逢う時期何か私にはどうも出来ない。誰にもどうも出来ないけど。
何だか物凄く力が抜けて、その日以来やり切れない想いだけがどんどん増していった。
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