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瑞原公輝(みずはら・ごうき)との関係は、6年で終わってしまった。
中学1年の時に同じクラスになって以来、高校3年の冬まで、親友という関係を私達は築いてきた。
死とは突然起こるものだ。
瑞原と最後に交わした言葉は、「んじゃ、また明日」だった。
瑞原が殺されたのは1月13日金曜日、俗に言う“13日の金曜日”だが、その迷信を私は信じていない。
翌日の土曜、学校は休みなので、瑞原のこと聞いてからずっと起きていた。……というか、眠れなかった。
不思議なことに、私の目から涙は出なかった。
「月曜からは独りで学校か」
なんだか、未来がとてもつまらなく思えた。
“一人”は“独り”であり、“孤独”。
まるで、巨きい遊園地に一人取り残されたようだ。
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