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俺は「じゃあな。」とだけ言い放つと、玄関へと向かった。
途中、母の啜り泣く声が聞こえた。
胸が痛まない訳は無い。
俺の頬からは、一粒の涙が流れ、落ちた。
母ちゃんごめんな、親不孝で。
父ちゃん頼むぞ、母ちゃんの事。
光利、くたばんなよ。二人を頼む。
元気でな。
やがて、玄関を後に庭へ。
これから上京するのにな、俺。
胸が痛いよ。
でも大丈夫。
今は煙草を吸えれば、それで良いから。
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