きっかけは、事故

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「さ~あ、京香。声は大丈夫か・・・・っておい!なんだその顔はっ?」 駐車場にこだまする怒鳴り声。 主はそう、我らがリーダー、岳。 「どうもずみまぜんでじだ・・・。」 泣き腫らした顔で悪態をつく不細工な京香。 昨日健太と別れた後、家で1人泣いてしまった。 その結果、顔と声に現れていた。 「おーまーえー!ボーカルやる気あんのかっ?あぁ?」 そう言って京香の両頬を抓り上げる。 「いひゃい!ひゃなひて!」 (訳:痛い!離して!) 涙目になりながらも必死に訴える京香。 「でもよ~、マジでやばいっしょ?一応俺達の卒業ライブなんだし?」 「もうちょっと気をつかってくれよな。」 ついにはあ~あ、と厭きれてしまう淳と一輝。 「そんな言い方しなくたっていいじゃない・・・。」 元々弱っていた京香の心に皆の言葉がズッシリと響いた。 悪いのは紛れもなく、京香。 でも、ここぞというところで素直になれないのも京香。 「・・・もう・・・辞める。何もかも、辞めてやるっ!」 色々溜まっていたものが一気に溢れた。 目に涙をためてキッと皆を睨む。 急にキレた京香に唖然とする一同。 「皆っ!言いすぎだよ。京ちゃんも、辞めるなんて言わないでよ・・・」 心配そうに言うエリカに少し罪悪感を感じつつも、自分のつまらない意地が邪魔をして無言で俯く。 「・・・じゃあ辞めちまえよ。」 そう言って京香の前に立ちはだかったのは、岳。 「お前みたいに自己中なヤツ、もう付き合いきれん。」 その言葉が京香の心に突き刺さった。 「そんな事っ!」 「おい、岳。言いすぎだよ。」 揉める2人の間に皆が入ってこようとする。 その時。 ガシャーーーーーーン .
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