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その後は、何事もなく家に着いた。足取りも我ながらしっかりしているし、カギ穴にカギを差し込むことだって、いつもよりスムーズなくらいだ
だったら、あの声は、一体…。
やはり空耳、かな…。
ガチャンと音を立てて開いた古ぼけたアパートのドア。だけど、駅からそう遠くもないし、風呂トイレ別々だし。
それに部屋数はカッコよく言うと、ほら、なんて言うんだっけ？………１LDKだ。確か高校の時に、そう家庭科の授業で習った気がする
それなりの学校を出て、それなりの会社に就職もした。だから、それなりに給料だってもらってる。
だから、それなりに楽しいはずなんだ。
だけど、
はぁ………
でるのはため息だけなんだよ
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