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新吾は、部屋に入るなりカバンを放り投げ、ネクタイもむしり取るように外して床に捨てた。
さすが男の一人暮らし
床には既に、たくさんのゴミや読み終えた雑誌、そして、もはや洗濯したのかしてないのか分からなくなった靴下などが、足の踏み場もないくらいに広がっていた。
体がべたつく
そのまま、導かれるように風呂に向かった。
シャワーの先から流れてくるお湯が、体を滑り落ちる。ザーザーと降り注ぐお湯の音に混じって、夜道で聞こえたあの甲高い声が、再び頭に響いてくる
…なんなんだよ。頭から抜けないこの声は
ガラッ
新吾は、ものの10分で風呂場から離れた
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