会社員 (27)

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『見~つけたたた!!』 『な…?』 ようやく見つけた声の主。 それは子供なんかではない。俺の握り拳くらいの大きさくらいしかない、小さな小さな………、どう説明しようか──。 丸くて、白くて、その体のてっぺんには、小指の爪くらいの長さの角か?触角なのか………。が生えている 『だ、な、や、お前…何だ?!』 言葉が出てこない。 こんなに驚いたのは、頭の禿かかった俺の嫌みったらしい上司に、妻子がいるのを聞いた時ぶりくらいだ。 『だ、な、や、お前…何だ?!お前…何だ!?フフフ』 さっきから俺の言葉を繰り返すこのちっこいのは、狭いテーブルの上をその柔らかそうな白い小さな体で、コロコロと回り始める。 放心状態が解けない俺は、そのちっこいのがクルクルしているのを、その場に突っ立ったまま、髪の毛から雫が零れるのも止めないまま、見続けるしかなかった .
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