捧げる祈りに癒しの光を

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「んー、だから。今はとりあえず、俺たちの力を信じてもらって、事態が落ち着いたらまたお二方で話し合ってみてください。特に田畑がどうとか、子どもがどうって話は今の俺にはどうにも出来ないので」  ね、と女に言い聞かせるバート。殴りつけずに、怒鳴りもせずに場をきれいに収めた彼の手腕を認めたのか、女は口元に柔らかい笑みを浮かべ、文字通り素直に頷いてみせた。 「素直に、ねぇ……。そうね、考えてみれば今まで村中あげての大騒ぎなんて祭りくらいしかなかったから、不安だったのかもしれないねぇ……」  頑張ってみるわ、ありがとう。女はそう告げ、きびすを返そうとしてふと立ち止まった。 「事態が収まったら、家においでなさいな。ご馳走くらいするわよ」 「ははは。楽しみにしときます」  女も頷いて返し、今度こそその場を後にしていった。ふぅ、と一息つくバート。ふと脇から肩を叩かれた彼は、自分より一回り小さな彼女に視線をやる。彼女――シェリーは、申し訳なさそうにこれだけ言った。 「……ごめんなさい、私たいしてお役に立てなくて」 「そんな事ないよ。俺は思い切りが足りないから、一人じゃ多分無理だった」
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