捧げる祈りに癒しの光を

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 だから気にしないで、ありがとうね。そう付け加えると、バートは思考を切り替えた。村民たちの争いをひとまず収める事に成功したので、次はこれを隊長に報告しなければならない。フローラがベルを連れ戻す事に成功しているか否かも気に掛かるところだ。  バートがそれを言わんとしてシェリーを見ると、彼女はバートが何か言うよりも早く力強く頷いてみせた。どうやら彼の意図は通じているらしい。バートも同じく頷くと、シェリーと二人、村長宅へと駆け戻っていった。 「ストーップ」 「あぎゃあ!?」  一歩内部に踏み込んだ途端、バートは喉元にキラリと光る剣先を向けられた。どっと冷や汗が出る。しかし、視線だけを動かした彼が見たのは、緩い表情で自分に剣を向ける隊長と、彼の足にしがみつく双子たち。バートはへなへなとその場に座り込む。 「なんだおめえかよ。外が騒がしいから侵入者かと思ったぜ」 「なんだじゃないでしょ、なんで真剣なの? 殺す気なの?」 「いや、脅す気だった」 「最低……」  タツキはさも何事もなかったかのように剣を背に戻した。バートの後ろからやってきたシェリーには満面の笑みでお疲れ、と一言。
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