捧げる祈りに癒しの光を

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 しかしそれについてはタツキもウィルも語る様子がないので、バートもシェリーもそれ以上考えるのを諦めたらしい。思考を切り替えるように、服の汚れを軽く払ったバートが口を開く。 「じゃあさ、シェリーさんならいいんじゃないの?」 「そりゃまあいいだろうけどさ――」  バートの素直過ぎる提案に、珍しく言葉を濁らせ、苦言を呈するタツキ。 「女の子しか入れねえって事は着替えでもしてんだろ? 着替え中にいきなり知らない子が入ってきたら、いくら同性でも焦んねえか? それでなくても向こうは覚醒したばっかで現状に頭が追い付いてない。たぶんな。だからあんまりビビらせない方がいいよ」 「……兄貴に正論を説かれた」  口でもかなわないなんて、俺っていったい何なんだろ。バートががっくりと肩を落とした直後、双子の兄が控えめに手を上げた。それに真っ先に気付いたのはシェリー。彼女に促されてから、ウィルはようやく途切れ途切れに話し始めた。 「あの、もうひとつ、報告が。その……ぼくもフィルもタツキ兄さんも、みんなびっくりしてるんだけど。――ベル姉さんが起きたら、おじいちゃんも、何故か目を覚ましました……」
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