辿り着いた、その先に

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 クリアは、相変わらず不思議そうに首を傾げるばかりだった。だが、シリウスがリュウの口を通して呟くと、素直に耳を傾ける。 「……すまなかった。俺が言うのも妙だが、怪我は大丈夫か」 「え? ええ。あなた、リュウさん? 多分違うわよね? なんだか話し方が似てるけど……」 「彼の名はリュウでいいんだな。それなら違うよ。セレナ――いや、クリアと言ったか。君が大丈夫ならそれでいい」  微笑んだシリウスが、次に見たのはフローラだった。思わず背筋を伸ばす彼女に、シリウスは微笑みを苦笑に変える。 「マリア、お前はコーネリアと違って、最後まで生真面目だったな。今でもまだ潔癖で真面目な顔をしているようだ」 「そ、それでは私は不真面目でしたか、ごめんなさい……」  フローラより先に、シェリーが頬を染めて俯く。ちなみに、タツキが記憶している本物のコーネリアなら、ここで迷わず言い返すところだが、シェリーの場合は彼女よりもしおらしい態度を取るらしい。  ただし、コーネリアの気の強さを受け継いだラクティスは、後世になっても気が強いままだ。ラクティスの後世となるティナを見ていると、タツキはつくづくそう思う。  言いようのない懐かしさと、それに別れを告げなければならない寂しさが、同時に胸を支配した。
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