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しかしさすが大河内家当主と言ったところか? とにかくさっきの驚きは嘘のように、今は平然としていた。
「そうか。それなら良いだろう、お前は今日からこの家の執事だ」
「良かったね!竜くん!」
「坊主……静音様のご厚意に感謝するのだぞ」
「はい!よろしくお願いします!」
なんか……都合の良い、物凄いストーリーだけど……とりあえず良いことにしておくよ!
「そう言えば……お前の名前を聞いていなかったな?」
「あ、これは失礼しました。僕の名前は神崎 竜です。これからよろしくお願い致します」
「うん、なかなか良い感じだな。私は大河内 静音(おおこうち しずね)。さっきも言ったが、大河内家当主だ。今後ともよろしくな。あ、呼ぶときは静音様と呼べ」
僕は静音様にそう言われて軽く頭を下げた。すると静音様は、「そんなにかしこまらなくても良い!もっと気軽に接してくれて構わないぞ?」と言ってくれた。
僕はその言葉に甘えるようにして、頭を上げた。
「さて……仕事は明日からやってもらうとしてだな、軍曹!」
「はい、自分に何か御用ですか?」
「竜を部屋に案内してやれ」
静音様がそう言うと、軍曹は何やら困った表情を浮かべていた。
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