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「さて……残り120円。これでなにをしようかな?」
街に着いた僕は、ポケットから小銭を出しながらそう言った。
こんなことを言っている僕は神崎 竜(かんざき りゅう)。
特に目立つようなことの無い、それでいて貧乏な18歳。
一応高校は出てるんだけど、それが限界だったんだ。家にはほとんど何もなかったしね。
そして僕は家を持たずして最低限必要な物をバッグに入れて、色々な街をさまよっているんだ。
住み込みのバイトが見つかればいいんだけど……なかなか上手くは行かなくて。
そろそろ僕の手持ちもなくなってきちゃったわけ。ほら、さっき残りは120円って言ったでしょ?
まあ、こんな余談は置いておいて僕の奈落の底に堕ちていくストーリーを楽しんでいってよ!
え? なんでそんなに明るく振る舞えるんだって?
これが僕の取り柄だからかな? 明るくでもしてないとやっていけないし……
ってそんなことはどうでもいいでしょっ! 今はただ僕の話を聞いててよ!
僕はとりあえずこの土地を把握するためにある程度街を回ることにした。
無駄に土地勘がいいから初めて来たところでもよく分かっちゃったりするんだけど……
そんなことを考えながら僕が街を回っていると、僕はある公園にたどり着いた。
なにも考えずに僕はその公園を調べてみることにした。
これが僕の人生の転機になるなんて、今の僕は知らなかったけど。
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