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速歩きで我が家から離れること約15分。高校のそばにある公園に今俺はいる。
道中は家から離れることで頭がいっぱいで考えることなどままならなかったが、ベンチに座り息を整え冷静になると沸々と沸き上がるのは怒り。
確認の意味を込めてもう一度メールを読む。
『耕ちゃん学校終わった?
今日の晩御飯は耕ちゃん
の好きなカレーよ。
といいたいところなんだ
けど、なんかパパがいつ
の間にか友達の借金の連
帯保証人になってて、そ
の友達が自殺しちゃった
らしいの。
今日あたりに借金取りが
くるらしいので私達は四
人で逃げます。
頑張ってね(笑)
愛しい息子へ』
何度読んでも内容は同じ。
てか最後の『(笑)』ってなんだよ明らかに馬鹿にしてるだろ!?
母の携帯に電話をかけてみたが抑揚のない女性の声で電源がはいってないもしくは電波がとどかない、というむねを伝えられる。
連帯保証人ねぇ。
ったく親父も何やってんだか。
まあ夜逃げ(昼逃げ?)なんて、あの親父には妹二人と母と自分の四人で逃げるのが限界だろうな。
はぁ。置いてかれちった。
これからどうしよ?
幸い(?)にも今日は金曜日。
明日、明後日は学校は休み。
泊めて貰うほど仲のいい友人もいない。
選択肢としては、
・公園で野宿
・ビジネスホテルへ行く
・漫画喫茶へ行く
くらいか。
ホテルは金がないから却下。
よって選択肢は二つに一つ、
漫画喫茶か野宿。
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