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怖い、怖い、怖い。
一生このままの姿だったらどうしよう。こんな俺を土方さんは愛し続けてくれるのだろうか?
「総悟どうした?」
「あ、いや…何でもありやせん」
いつものように笑って誤魔化したけど、土方さんは納得していない様で眉間に皺を刻んでいる。
しかし、何か言うわけでもなく俺の顔を見つめながら“そうか”と呟き俺を(土方さん手作りの)胸ポケットに入れ仕事に向かう。
「今日は俺、留守番じゃ無いんですかィ?」
いつもは山崎に預けられる俺。しかし、今日は違った。山崎の部屋には向かわず、玄関を目指している。
不思議そうに首を傾げながらポケットから顔を出していると、いきなり中に押し込まれた。
ちょっと、痛かったぞ。土方コノヤロー。
「何するんでィ!」
「ちょっと黙ってろ」
小声で呟く土方さん。話し声が聞こえるとすると…。隊士達が近くに居るんだろう。
見つかっても面倒だ。少しの間だけ黙っているか。
「「副長、おはようございます」」「ん、あぁ」
挨拶を交わしてるだけなのに嫉妬しちまう俺は子供なんだろう。
嫌な考えが渦巻いて頭の中をグルグル回ると駆け巡る。
そんな事を考えるうちにいつの間にか眠りに就いていた。
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