135人が本棚に入れています
本棚に追加
打合せの真っ最中に、突然君からのメールが入って。
必死にアイディアを考えていた、ぼくの頭の中は。
一瞬にして、真っ白になった。
だって。
君からのメールは、たぶん2年ぶりくらいだったから。
sub : 久しぶり!
突然にごめんなさい!元気?
久しぶりにメールしたのは、実はブログを始めたいって思って。
どうすれば始められるのか良く分からないから、知ってるなら教えて欲しいなぁ、なんて……。
おいおい……。
俺は、そんな。
君からの久しぶりのメールに、苦笑いしながら。
なぜか、少しワクワクした気持ちになっていた。
君とは、もう5年も前に別れて。
それ以来、数回しか逢っていない。
もちろんメールも、電話も全くしないし。
君とぼくは、お互いに愛し合ったまま別れた。
結婚したかったぼくと、仕事をしたかった君。
そのときは、きっと。
ぼくと君とのタイミングは。
だだ、うまく噛み合わなかっただけなんだよね。
もちろん。
だからといって、いまさら。
ぼくと君との関係が、昔のように戻ることはない。
だけど。
確実に、ぼくのことを心の中に留めていてくれた。
君がいてくれたことが。
今のぼくには、とても嬉しかったんだ。
ぼくは、あの頃の君のことを久し振りに思い出すために。
ゆっくりと目を閉じてみた。
『2年振りの君からのメール』
了
最初のコメントを投稿しよう!