『2年振りの、君からのメール』

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打合せの真っ最中に、突然君からのメールが入って。   必死にアイディアを考えていた、ぼくの頭の中は。   一瞬にして、真っ白になった。     だって。   君からのメールは、たぶん2年ぶりくらいだったから。     sub : 久しぶり!   突然にごめんなさい!元気?   久しぶりにメールしたのは、実はブログを始めたいって思って。   どうすれば始められるのか良く分からないから、知ってるなら教えて欲しいなぁ、なんて……。     おいおい……。   俺は、そんな。   君からの久しぶりのメールに、苦笑いしながら。   なぜか、少しワクワクした気持ちになっていた。     君とは、もう5年も前に別れて。   それ以来、数回しか逢っていない。   もちろんメールも、電話も全くしないし。     君とぼくは、お互いに愛し合ったまま別れた。     結婚したかったぼくと、仕事をしたかった君。   そのときは、きっと。   ぼくと君とのタイミングは。   だだ、うまく噛み合わなかっただけなんだよね。     もちろん。   だからといって、いまさら。   ぼくと君との関係が、昔のように戻ることはない。     だけど。   確実に、ぼくのことを心の中に留めていてくれた。   君がいてくれたことが。   今のぼくには、とても嬉しかったんだ。     ぼくは、あの頃の君のことを久し振りに思い出すために。   ゆっくりと目を閉じてみた。     『2年振りの君からのメール』   了
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