10人が本棚に入れています
本棚に追加
/151ページ
高3の春。
俺にも彼女ができた。
だれど、3ヶ月と続かず、さよなら。
何でなのかな。
別にうまくいってなかったわけじゃない。
たぶん、熱が冷めたんだ。
彼女が欲しい。
彼氏が欲しい。
そう強く思う時期に付き合えただけ。
彼女から告白してきたのに、彼女から別れを告げられた。
リサ姉達のような愛にまでは、辿り着かなかったみたいだ。
俺が、高校を卒業する頃。
カツ兄は、こっちに帰ってきていて、リサ姉と2人で祝ってくれた。
その時に俺は、少し気づいていたのかもしれない――
リサ姉とは違うが、東京の大学が決まっていた。
キャンパスライフは、俺には合わなかった。
バイトをしている時の方が自分には合っていた。
駅前の居酒屋のバイト。
従業員は、同世代より少し上のお兄さん、お姉さんがほとんどで、年上に囲まれた生活が慣れていた俺には、居心地がよかったのかもしれない。
最初のコメントを投稿しよう!