プロローグ

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人の気持ちや心の中を理解、 あるいは読む事ができたらどれほど良いことだろうか。 それは、人間技では出来るはずが無いのは確かなのだが、 だからこそ人間は、出来る様になりたいと思うのだろう。 誰しも、皆が簡単に出来る様な事等が、 出来る様になりたいとは思わないだろうからな。 まぁ、それはいいとして、俺自身、そんな力が欲しかった訳ではない。 ただ、そんなの事が出来れば少し違った世界が見れたのだろうと思っただけで、 そんな力がこの世に存在しないのはとっくに知っている。 そう言うものは、誰かが作った完全な妄想や漫画やアニメと言った世界の中の事であって、 少なくとも俺の住むこの世界は、そんなもの等存在しない、するはずがない。 例えば、心理学とか色々でパターン的な気持ちを読めたとしても、 日常会話でいちいちそんな事考える訳にもいかないし、第一つまらない人間になってしまう様な気もする。 俺が言いたいのは、そう言う物理あるいは心理学的な事を言っているのではなく。 超自然的に出来るかどうかなのだ。 ま、しつこい様だが、そんなものの存在等俺は認めない。 もし、出来る奴がいたら俺の目の前に現れろってんだ。そしたら、信じようじゃないか。 その、読心術とやらを――  
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