月の晩に
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死神は手に持った大きな鎌の刃を憂鬱そうに眺めながら、淡々と答えます。 「ああ、そうだよ」 その答えを聞くと、黒猫は顔色を少し悪くしてうつむいてしまいました。 その様子を見た死神は少し怪訝そうに聞き返します。 「どうしたんだい? 黒猫よ。あの人間を殺してしまっては駄目なのかい?」 死神の質問に対し、慌てながら黒猫は否定をします。 「いいえ。駄目というわけではないのです」
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