北平の勇

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『ここは、いったい?』 光に包まれた先には、見覚えのない風景があった ここは、一体・・・ 信は、辺りをみまわしてみた 周りに見える道は、あまり整備されているような感じではなかった [なんだ、ここは?] 先程いた場所から、様変わりした、今の場所に、明らかな違和感を感じる信 [何か、全体に古びた感じがする・・・ どこかで見たような まぁいい、少し歩くか・・・] 信は、辺りの風景を見ながら歩きはじめる そして、しばらく歩くと広い山道についた 『おい、そこのおまえ、変わった衣装を着ているな その服と有り金を、黙っておいてけば、命だけは助けてやる、さっさとよこしな』 野太い声が、信に向かってなげかけられた 声がしたほうを振り向く信 そこには、もっさりと髭を生やした、長髪の男達がいた そして、男達は全員が刀をもっていた 『なんだ、一体、映画の撮影・・?』 状況をつかめない信 冷静に、さっきの光の中で聞いた言葉を思い出す まさかな・・・ でも、あれはリアルに山賊って感じだし・・ 信が考え込んでいると 『おい、聞いているのか? まぁ、渡さないって言うなら、力づくで奪うだけだ』 そういうと山賊らしき者が、信に迫ってくる信は、身の危険を感じて、考える まずは、武器 俺は素手、相手は武器・・ どう考えても、勝ち目はない だが、0ではない 相手は、俺を子供とみて、明らかに油断している 武器をもっていないのもあるからか でも、できるのか・・? 相手は三人もいる [一人を足払いして、剣を奪い、その剣で、一人を仕留める・・] 頭の中で想像は出来たが、実行できるかは分からない [それにしても、まんま悪役だな、あの人達] 信は命が危ないという時だったのに、山賊をみながら思った 人を殺す・・ やらねば、やられる 信は、震えそうな身体を懸命に動かそうとする
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