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「仁さんは地元の人じゃないっちゃろ?」
ビールを飲みながら話しかけてくる彩月。仁は持っていたジョッキを置いて質問に答える。
『はい、仕事で来てます』
「ふ~ん…生まれは何処?」
『関東です』
「関東の何処なん?」
『東京に近い田舎ですかね』
「ふ~ん…
仕事は何しとると?」
『見ての通りです』
「だから何の仕事なん?」
『質問攻めですね…?』
「何か聞かれちゃマズイ事でもあると?」
『いえ…』
「何一つはっきり言わんけん、気になるやんか?」
『そうですか?
アハハ‥(やっぱり鋭い子だな)
今度は僕の番ですよ?』
「ん、何でも聞いて」
彩月は仁に対し座り直して聞く体制をとった
『お名前は?』
「さっき言ったやん」
『フルネームですよ』
「海藤 彩月!(カイドウ サツキ)
23才!」
彩月は名前を答えた後、残り少ないジョッキの中身を一気に飲み干した。
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