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『23…若いんですね』
「なん?老けて見えたと?」
『い、いえ‥』
「叔父さ~ん!」
彩月は店の主人に空になったジョッキをブラブラと揺らしながら見せた。
「仁さんは?」
『海藤さんより年上ですよ』
「彩月で良いよ!
またハッキリと言わんのやね?」
そこに主人がおかわり分のビールを2つ持ってくると、仁は今飲んでいるジョッキを空にして、次のジョッキを受け取った。
『私は彩月さんの一つ上です』
「24か…見えん!」
『アハハ‥ お仕事は?』
「ガソスタでバイト」
『彼氏は居るんですか?』
「惚れたん?」
『はい?』
「私に惚れたけん気になったっちゃろ?」
『………』
「今は彼氏おらんけん、仁さん立候補する?」
『すみません…、私は一目惚れはしないんですよ』
彩月はグビグビとビールを飲むとジョッキを置き、ジィ~っと仁を見つめる。
「じゃ…私が惚れても良いと?」
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