興味を持つ者

7/13
前へ
/358ページ
次へ
『………』 仁は覗きこむ彩月の目を見た後、ビールを飲みながらこう言った。 『無駄ですよ?いくら色仕掛けをしても、全部の男が堕ちるとは限りません』 「ちっ!手強いなぁ…」 『私なんかより彩月さんにはもっと相応しい人が現れますよ?それともフザけてるだけですか?』 「両方…」 『さっきも言いましたが後悔するだけですよ? 私は人を不幸にする…、それに今夜だけの関係は持ちたくありません…、彩月さんのためにも…ね?』 そう言って仁は彩月にニコッと笑って見せた 「優しいんやなぁ…。 仁さん…甘えてもいい?」 『良いですよ。 限度はありますけどね?』 彩月は酔った勢いもあってか、身の上話を仁に話し始めた。 [二年間付き合っていた彼氏を幼なじみに盗られた事] [その彼氏が忘れられないから恋人は作らない事] [寂しくて落ち込んでる自分が嫌だから、無理に明るく振る舞っている事] [自分を慰めるために、いつも知らない男と夜を過ごしてる事] 彩月は全てを話してくれた。
/358ページ

最初のコメントを投稿しよう!

569人が本棚に入れています
本棚に追加