569人が本棚に入れています
本棚に追加
先程から瑠璃子の態度が気になっている龍介は、事ある度に瑠璃子を見てしまう。
そんな龍介の視線を、テレビを見ながら感じていた瑠璃子は急に振り向く。
「さっきから何をチラチラ見てるの?私に何か話でもあるの?」
『あ…いや…。
怒ってます?』
「怒ってないわよ…。
クス‥
そんな事を気にしてたの?
貴方の行動や考えに、いちいち腹を立ててたら身がもたないもの…。
それに…貴方のやる事なす事、私は全てお見通しよ?」
『でも…ゴメンな?
もう瑠璃子に心配かけるような事はしないから』
「心配もしてないわよ?
梅ちゃんと彩月さんは心配して電話をかけたり、梅ちゃんなんてあの身体で「探してきます」なんて言うから私が止めたのよ?
でも、貴方の行きそうな場所は予想できてたから、二人を落ち着かせるために場所を教えたの。
そしたら梅ちゃんが勝手に出ていっちゃったってわけ…」
『それでアニキは、わざわざ花を買ってきてくれたのか…』
「でも…もし龍介が詩織さんの所に居なかったら心配してたわね…」
『本当?』
「えぇ…。
私達を残して何処かに行ってしまってたら…間違いなく心配して探してたと思うわ」
最初のコメントを投稿しよう!