愛の形と幸せの意味

17/22
前へ
/358ページ
次へ
「詩織さんと…約束? どんな約束してきたの?」 『聞きたいか?』 「そんな事を言われたら気になるじゃない…?」 『妬くなよ?』 「今さら妬きません!」 『あはは‥ さすが瑠璃子は大人だねぇ。 詩織にはさ…。 俺は俺の思った通りに生きていく…。詩織の事は忘れられそうに無いけど…、それでも俺は瑠璃子と一緒に、詩織の分も幸せになってみせるって約束してきた』 「ふ~ん…。龍介らしいわね?」 『俺らしい?』 「龍介の愛し方って…一途すぎるほど一途なのよ。 そして重すぎるほど想いが強いの…」 『一途に相手の事を想って何が悪いんだよ?』 「悪くは無いわ…。 相手を想う事は大切な事よ。 でもね…、人には触れられたくない、覗かれたくない部分があるの…。 それが例え家族であっても、恋人であっても…ね。 龍介も昔はそうだったでしょ? 自分の弱さを見せたくないから、必死に他人を拒んでたわよね…?」 『アニキにも同じ事を言われた…』 「人は弱いから支えが必要なの… 寂しいから愛が欲しいの…。 男女の交際って…、お互いを理解し合い、適度な距離を保つことが大切なのよ…。 でも、それが出来なければ… 想われる喜びが不満に変わって、いくら相手を想っていても愛は終わってしまうの…。 恋愛は難しいのよ?」
/358ページ

最初のコメントを投稿しよう!

569人が本棚に入れています
本棚に追加