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「それより…さっき『俺の女』って言ってくれたよね?」
『あん?言ってねぇよ…』
「いいえ、確かに言いました」
しまった!と思いながら口を尖らせて惚けようとする龍介に、ニコニコしながら瑠璃子は顔を近づけてくる。
「初めて言ってくれたね?」
『………』
「私は龍介の彼女…。
ううん…、妻になって良いって認めてくれたんだね…」
龍介は恥ずかしさを吹き飛ばすような大きな声で勢いよく答える。
『仕方ねぇだろ!
事情が事情なんだから!
……それに…』
「それに…?」
『俺には……瑠璃子しか居ないんだから…』
恥ずかしそうに小さな声で答えた龍介は真っ赤な顔をしていた。
「クスクス‥ありがと。
あっ!
結婚式はいつにする?
出来るだけ早くが良いなぁ…」
『どうして?』
「だって…お腹が大きくなってきちゃったら、ウェディングドレスも限られてきちゃうじゃない?やっぱり自分好みのウェディングドレスを着たいから…」
『そうか…。
それなら早めに式場とか決めないとな…。
瑠璃子はどんな風にしたい?』
「どんな風にって…普通で良いよ?」
『俺と瑠璃子の結婚式だ…、出来るだけ賑やかに豪勢にやるか!』
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