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「ごちそーさまでした」
からっぽになった弁当箱を素早くカバンに押し込む。
「よし、じゃあ先生んとこ聞きに行こうか」
「先行っててくれる?俺、弁当置いて来るし」
「了解ー」
ノートと教科書片手に、教務室へ早足で向かう。
「ちょっと、細川君、良いかな」
チヒロがいなくなった教室。
自分の教室へ戻ろうとしてるタクミに、カオリが歩み寄る。
その凛とした威圧さえ感じる声に、教室が一瞬シンと静まり帰った。
「…廊下、出ようか」
カオリが目で移動してくれと促す。
人目を避けるように二人は静まり帰った教室を後にした。
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