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「あっと。また余計なこと喋っちゃったよ。デュポーンなんて言っても通じないか」
「兵器……なんだろ?」
「知ってるんだ?」
「オレはそれを壊しに来た」
八桐の顔が急に険しくなった。
「壊す? 君ってメビウスの人間? どっちにしろ、デュポーンを壊すなんて無理だね」
「壊せなくても、止めることはできる。今の蛇はデュポーンの一部なんだろ?」
オレは刀を腕輪に戻し、武一の刀を出した。
「どこから来る自身なんだろ?
分かんないなぁ。あ、ひょっとして君って天使の歌とか使えたりすんの?」
「……は?」
「やだってさ。そんな自信満々で言われたら手段を持ってるってことじゃん?
それができるのは悪魔の叫びか、天使の歌か神の断末魔、または産声。だけど悪魔は知ってるし、君って神って感じじゃないからさ」
神って感じじゃないってどういう意味なんだろうか?
さりげなくバカにされた?
つーか当たってるし。
「言い返さないってことは正解?
ホントに天使の歌使えるの?」
さっきまでの険しかった表情が嘘のように消え去り、無邪気に万歳なんか始めやがった。
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