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「にゃーははははは!!」
「し、静かにしなよ、冬美…。」
今、私たちは居酒屋の『呑むべえ』に居る。
当然、居酒屋に居ると言うことは、お酒を飲んでいると言うことで…。
「すみませーん!!梅酒ロック一つ!!」
「あ、じゃあ私は生一つ追加で。」
今日は、秋人のバスケット部の大会優勝記念に愛と2人で飲んでいるのだぁぁぁぁ!!
あばばばばば!!お酒美味ぁぁぁぁ!!
「おいおい。未成年なんだから少しは控えて飲めよ?」
と、店長の岩手 芙佳(いわて ふうか)さんに注意される。
目付きは鋭く、鼻は低く小さい。髪は短く、そしてバンダナで纏められているボーイッシュな人。
因みに、喜代さんのお姉さんだ。
「にゃははははは!!秋人が優勝したのよ!?これが飲まずに居られるかー!?」
「それにしても、少しペースが速すぎないか?」
芙佳さんの言う通り、結構飛ばして飲んでいる。
原因は…、実は愛だ。
「生一つ追加で。」
え?
「生一つ追加で。」
さっき注文してなかったっけ?
「ウォッカ一つ。」
ペース速すぎんのはこいつよぉぉぉぉ!!
私もついついそれに合わせて飲んじゃうのよぉぉぉぉ!!
「いやー、愛ちゃんは酒が強いね。」
「そうですか?別に普通だと思いますけど…。」
「隣のヤツ見てみなよ。」
芙佳さんに指差されて、愛が私を見る。
なんだコノヤロー。やんのかー。
「うわっ、大丈夫?顔が青いよ!?」
いや、むしろ何でアンタは顔色が変わって無いのかを知りたい。
体内でウコンでも栽培してんじゃないかしら…、こいつ…。
「ほら、水。」
「あ、ありがとうございます…。」
芙佳さんから渡された水をもらって、少し気持ちを立て直す。
「ふう…。ちょっと気持ちが楽になったわ…。」
「良かった。あ、カシスオレンジ一つ。」
こいつ…。化け物か…!?
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