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そもそも、アカシアがキレ始めているのは俺が原因でもある。
トーマはアカシアには手紙を出していなかったが、騎士になってからは俺とは手紙のやり取りをしていた。
これは単純に俺の居場所がわかっているから送っていたのだと思う。アカシアの居場所はわからなかったのだろう。
で、トーマは時々『イーザに~~された』やら『イーザが~~~した』等の愚痴----というのか、微笑ましい内容を書いて来る。
それを懐かしみながら今朝乗り込んだ列車の個室の中で読んでいたら同じ列車にアカシアが乗り込むのが見えた。
腐れ縁のようなモノはあるようでアカシアも直ぐさま気付き、俺のいた個室に乗り込んで来た。
問題はこの後。
読んでいた手紙をアカシアに見られてしまったのがそもそもの原因なのである。
まず、手紙を読んでアカシアは「私には手紙の一つも送らなかったくせに…………」といじけかけてしまい。
文面を把握したらしたで「デレデレデレデレしやがってぇぇぇ、トマのくせにぃぃぃぃぃぃ!!」と怒り心頭となってしまった。
なんだろう、頭の中を整理したら手紙を出してなければトーマは何事もなくアカシアと再会してそうだ。
…………トーマには黙っておくか。
アカシア
「ジーくんどしたの?」
ジーク
「…………いや、なんでもない。それとアカシア、そろそろその呼び方止めないか?」
アカシア
「むぅりぃでぇすぅ」
パフェを3個も食べたからか幾分か怒りは収まったかな、と判断して城に向かう。
トーマ。アカシアの怒りがまだ収まってなかったら…………すまない。
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