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そう、これはジークをメリルさんの所に送り届けた後の話だ。
あ? ジークは雷迅の所属なんだから隊長たるイシュトーの所に送らなくていいのか? 一応メリルさんだって雷迅部隊の人じゃねぇか。
それに俺、イシュトーあんま好きじゃないし。
で、ジークがメリルさんに叱られる所をニヤニヤしながら見てようかとも思ったんだがチミコこと、ダリアに捕まった。
あいつ身体はミニマムなのになんでこんなに力が強いんだろうか。俺も鍛えてるってのに。
ダリア
「訓練するぞ」
トーマ
「俺が一方的にぼこられるのは訓練って言わないだろうよ」
ダリア
「私じゃないぞ。新人との訓練だ」
トーマ
「相手の部隊は何?」
ダリア
「確かお前は……氷壁の新人だったかな」
トーマ
「…………ま、新人さんならぎりぎりなんとかなるかねぇ」
これが熟練の氷壁部隊の人だったら確実に逃走してるがな。
氷壁って堅牢な城壁を相手にしてるみたいでどんどんやる気が削がれていくからなぁ。
ぶちやぶるのに俺ならKenaz刻んだ宝石を大量に消費せにゃならんし。
トーマ
「で、チミコ」
ダリア
「殺されたいか?」
トーマ
「いや、遠慮する。そろそろ服の裾掴んで引っ張るの止めてくれ。逃げたりしないから」
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