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「な…なんでですか?」
動揺してどもる私に先生が真剣な表情で近づいてくる。
「えっ…?ちょっ…先生…」
じりじりと近づいてくる先生に私は少しずつ後退したが直ぐに机が妨げとなって私は緊張からか身動きが取れない状態になった。
「いや…」
私のか細い声が喉の奥から小さく響く。
しかし、先生の動きは止まることなく私に近づき手を伸ばしてきた。
「いやーーー!!」
肩をつかまれた途端私の緊張はピークに達し思わず叫んでしまった。
それと同時に先生からも言葉が発せられていた。
「じいさんに話を聞かせてもらいたい。」
「え?」
またしても別な意味で呆気に取られる私。
しかし、先生は私がなぜ叫んだのか理解できないと言った表情を浮かべていた。
「お前って自意識過剰か?」
後から先生に何故私が叫んだのかを説明したら真顔でこう言われました。
でも…でも!先生の方が悪いと思います。
だって…あんな雰囲気の場所であんな顔で近づいてこられたら誰だって勘違いしますよ!
でも私はこの言葉を飲み込んでなぜか今は先生と二人で私の家までの帰路を二人並んで歩いています。
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