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私はゆっくりと立ち上がり、部屋の電気をつけた。
｢きゃーーーーー!!!｣
家のガラスが割れんばかりの悲鳴。
｢どっ、どうしたー？｣
先生が土足のまま慌てて茶の間のドアに手をかけて立ちすくむ。
そこには血を吐いて倒れているおじいちゃんと顔面蒼白で涙を流して腰を抜かしている桜がいた。
｢お…じいちゃんが…おじいちゃん…｣
気が動転した私はただおじいちゃんの名前を呼び続けた。
｢とにかく、救急車を早く!えっ？住所？…おい水内…住所を教えてくれ!水内!｣
(遠くから先生の声がする。)
私は目の前で起きている現実が受け止められなかった。
朦朧とする意識の中でさまよっていると、
パンッ!
突然部屋に乾いた音が響いた。
私の頬がうっすらと赤く染まる。
｢しっかりしろ水内!お前がしっかりしなかったらじいさん死んじまうかもしれないんだぞ!｣
先生の言葉に一気に覚醒する。
｢おじいちゃん…まだ生きてるんですか？｣
｢ああ、脈は弱いがまだ生きてる…だが、危ないことには変わりない。早く住所を伝えろ!｣
そう言うと先生は私に携帯を渡してきた。
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