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「いや、なんで?とかじゃなくて!暇だから。」
(こいつ…空気読めよ!)
海斗が心の中で毒づいていると先生がまた面倒臭そうに眉間にシワを寄せた。
「ちっ…。」
(えっ…舌打ちっすか?)
たぶん三人ともこう思ったと思う。
先生は舌打ちをした後、大きなため息を付きながら頭をかいた。
「お前ら…学校裏にある丘の上に立ってる桜の話知ってっか?」
「…え?」
突然話始めた先生の声を理解できなかった私達三人は呆気にとられたような顔をしていた。
「お前ら…人の話聞く気あんのか?」
先生がため息をつきながら私達三人を睨んだ。
「す…すいません!えっと『千年桜』のことですよね?」
辛うじて聞いていたのだろう、奈々が先生に向かってそう言った。
「ああ、それでお前らはあの桜の伝説を知ってるか?」
「私はあんまり詳しくは知らないですね…。」
「俺も…、つうかなんで桜?」
「水内はどうだ?」
「無視かよ!」
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