第2章『知略的悪魔』

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車の中で考えたのだが、この事件というのはアメリカから細菌兵器が盗またことから始まっていて、デビルやゴッドは今だなんの動きも見せていない。でも彼らはなんのために細菌兵器なんか盗む必要があったのか。まてよ。 元々マーシャルは何故細菌兵器を作っていたんだろうか。秋山はマーシャルに残っていたが、大学よりそっちのほうが気になる。 考え事をすると早いもんで、その日の夕方には静岡大学に着いていた。 時期がよかったのか学生はほとんどいなく、いてもサークル活動をする学生がほとんどだった。俺はメディアがいない裏門から大学に入り、関係者から話を聞いて回った。しかし、なんの情報もなくグルグル回るのもめんどうになってくる。 「刑事さんですか?」 突然話掛けられたので驚きながら振り返るとそこには学生らしき、4人組が立っていた。 「...なるほど。」彼らはこの学校の報道サークルのメンバーで、基本的には校内で起きた事件や事故を取材し、書物を作る活動をしている。そんな彼らが俺に話掛けたのはあの中毒事件についてだった。 俺が他の刑事より、優秀に見えたのか、馬鹿に見えたのかはさておき、あの日起きた事を全て話してくれた。
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