思いを馳せた姫

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「…ーい、おーい、おっかしいなあ……、もうそろそろ目ぇ覚めるはずやのに……」 おろおろとした声、 おおきくてあたたかな手があたしの髪を撫でる。あー、心地いいなあ、このままずっと寝ていようかなあ、なんて。 「…… ん、」 「あっ、目ぇ覚めた!?」 まだボーッとする頭は今何が起きているのか把握出来ず、あたしの顔を覗き込んでいるのは一体誰なのだろう、と考えるけれど答えは出ないまま。          
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