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<<ピ>>
渚「…よし!」
30分格闘して、ようやくここまでたどり着いた。
<<プルルル>>
………
<<プルルル>>
遅い……
自分からかけろって言ったくせに、出ない。
切ってやろうか。
優「はい……」
渚「ひゃっ…」
優「は?」
……しまった。
いきなり出るから、声が裏返ってしまったではないか。
完全に悪い印象だ。
渚「あっ、あの…渚ですけど…」
気を取り直して…
優「あぁ…今朝の……
ぷっ……
…何かあったんすか?」
渚「……今、笑ったでしょ」
優「笑ってないです。……で、何か?」
冷静な奴だ。
渚「…いや…大したことないんだけど、今朝のお礼に食事でもどうかなって…。今度の日曜の夜…どう?」
誘ってしまった。
おばさんがベイビーをナンパした……
………いや、違う。
渚(ベイビーって何よ…)
優「………分かりました。ちょうど俺も会いたかったんすよね…」
<<どくん…>>
…え…………?
何であたしに…?
優「じゃあ…日曜日に…」
そういって彼は一方的に電話を切った。
そういう強引なとこは変わらないのか…。
それから、しばらく携帯を見つめていた。
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