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そこは、森が囲う大自然の中に
存在した街【ウィルティア】
…━別名 始まりの街━…
「フィン!当主が呼んでいるぞ!…何でも東の方から防壁が破られたみたいだ」
街の外れにある丘に少女が1人、向こうに見える山々を見ていた。
フィンと呼ばれた少女は、高い位置に結わえた緑色の髪を、なびかせながら声を掛けてきた青年へと振り返る。
そして、少し険しい顔をしながら…青年に言葉を返した。
「…防壁が破られた?!…
ということは、魔族達か?」
「…だろうな。セフィの最硬度の防壁を破るのだから、かなりの…」
「…!
そういえば、セフィとクルスは?」
「アイツラは、もう現場に向かった。さぁ!俺達も行くぞ!!」
「分かってるよ。奴等の好きにはさせないんだから!!
……の前に、当主に会わなきゃ!」
2人は、外れの丘を後にし、村の最深部に建っている当主の屋敷へと足を運んだ…
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