†序 章†

2/9
前へ
/31ページ
次へ
そこは、森が囲う大自然の中に 存在した街【ウィルティア】 …━別名 始まりの街━… 「フィン!当主が呼んでいるぞ!…何でも東の方から防壁が破られたみたいだ」 街の外れにある丘に少女が1人、向こうに見える山々を見ていた。 フィンと呼ばれた少女は、高い位置に結わえた緑色の髪を、なびかせながら声を掛けてきた青年へと振り返る。 そして、少し険しい顔をしながら…青年に言葉を返した。 「…防壁が破られた?!… ということは、魔族達か?」 「…だろうな。セフィの最硬度の防壁を破るのだから、かなりの…」 「…! そういえば、セフィとクルスは?」 「アイツラは、もう現場に向かった。さぁ!俺達も行くぞ!!」 「分かってるよ。奴等の好きにはさせないんだから!! ……の前に、当主に会わなきゃ!」 2人は、外れの丘を後にし、村の最深部に建っている当主の屋敷へと足を運んだ…
/31ページ

最初のコメントを投稿しよう!

1人が本棚に入れています
本棚に追加