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「仲良くなったって……?」
我知らず、口元がひくついてしまっているルチア。
何となくではあるが、事の発端を理解しまったのだろう。
ベルハルドは―――表情が変わらないのでよくわからない。
「仲良くなったって言っても、普通に話し掛ける程度ですよ?
やましいことは何一つありませんし、あのジュリーだって何気に懐いています。」
「―――それが気にくわないんだろうなぁ~」
「…………」
ルチアのため息混じりの言葉に、小さく頷くベルハルド。
無表情のためわからなかったが、きちんと聞いていたことがわかった。
「でも、ジュリーが懐くってのも凄いな。
何事にも常に無関心で、ベルちゃんみたいに無表情なのに……」
「確かにベルちゃ―――じゃなくて、ベルハルドみたいに無表情ですけど……」
「―――好きに呼んでいい。」
流れに身を任せてあだ名を言いそうになったが、ルアンは慌てて言い直す。
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